マイ・グラティチュード・ジャーナル

感謝記録で、出来事の見方が穏やかになる

Tags: 感謝記録, 心の変化, 日々の習慣, 出来事の捉え方, 心のゆとり

日々の出来事と心の状態

私たちは、日々の生活の中で様々な出来事を経験します。予期せぬ良いこともあれば、少し残念に感じることもあります。これらの出来事に対し、どのように反応し、どのように受け止めるかは、その時の心の状態に大きく左右されるものです。

時に、私たちは些細な出来事に対して、過度に否定的な感情を抱いてしまったり、必要以上に心配してしまったりすることがあります。これは特別なことではなく、誰にでも起こりうることです。しかし、このような心の状態が続くと、日々の小さな幸せに気づきにくくなったり、心が落ち着かない状態が続いてしまったりすることもあるでしょう。

そこで一つの方法として、「感謝を記録する」という習慣が、出来事に対する心の向き合い方に穏やかな変化をもたらす可能性があることをお伝えしたいと思います。

感謝を記録することがもたらす小さな変化

感謝を記録することは、日々の出来事や状況に対して、意図的に良い側面や恵まれている点に意識を向ける練習になります。例えば、通勤中に雨に降られて残念な気持ちになったとしても、家を出る前に傘を持っていたこと、濡れずに済んだことに感謝する、といったように、出来事の一部や関連する要素に焦点を当て直す機会が生まれます。

このような意識的な働きかけを繰り返すことで、私たちは自然と、一つの出来事に対して多様な側面から光を当てることができるようになっていきます。すぐに物事の全てが肯定的に見えるようになるわけではありません。しかし、少なくとも、否定的な側面だけに囚われるのではなく、バランスの取れた視点を持つための手助けとなる可能性があります。

感謝を記録する習慣は、脳科学的な視点からも、幸福感や満足度を高める効果が示唆されています。しかし、難解な理論を理解する必要はありません。実際に記録を続けてみることで、ご自身の心の状態に少しずつ穏やかな変化が現れることに気づかれることでしょう。

感謝を記録する具体的な方法

感謝の記録を始めるのに、特別な準備は必要ありません。用意するのは、紙とペン、あるいはスマートフォンやPCといった、普段お使いになっているツールだけです。

重要なのは、記録する内容に難しく考えすぎないことです。その日あった出来事の中から、感謝できると感じたことを一つか二つ、簡潔に書き留めてみてください。例えば、

このように、非常に小さな出来事でも構いません。記録する時間も、ほんの数分で十分です。寝る前や、休憩時間など、ご自身のペースで続けやすいタイミングを見つけてみてください。

もし、感謝できることが全く思い浮かばないと感じる日があっても大丈夫です。そのような時は、「今日も一日を終えられそうだ」「温かい布団で眠れる」といった、当たり前と感じていることに目を向けてみるのも一つの方法です。

マイ・グラティチュード・ジャーナルのようなツールを使うことも、記録を習慣化する上で役立ちます。手軽にアクセスでき、入力も簡単なため、紙のジャーナルを取り出すよりも気軽に続けられると感じる方もいらっしゃるでしょう。過去の記録を簡単に見返すことができる点も、後述する気づきに繋がります。

記録を続けることによる気づき

感謝の記録を続けることで、ご自身の心の動きや、出来事に対する受け止め方の傾向に気づくことがあります。例えば、「以前ならイライラしていたような出来事にも、少し冷静に対応できるようになったな」と感じたり、「こんな小さなことにも感謝できる自分に気づいたな」と感じたりするかもしれません。

過去の記録を読み返すことも、この気づきを深めます。数週間前、数ヶ月前にどのようなことに感謝していたか、そしてその出来事をどのように捉えていたかを見比べることで、ご自身の内面がどのように変化してきたのかを穏やかに確認することができます。これは、自己を肯定的に捉え直す機会にも繋がります。

まとめ:穏やかな心の変化のために

感謝を記録する習慣は、日々の出来事に対する私たちの見方を少しずつ穏やかに変えていく可能性を秘めています。それは、劇的な変化をもたらす魔法のようなものではありません。しかし、一つ一つの出来事に対して、否定的な側面だけでなく、感謝できる側面にも目を向ける意識を育むことで、心の状態は少しずつ整えられていきます。

この習慣は、難しく考える必要はありません。手軽な方法で、ご自身のペースで、まずは数日でも続けてみてください。感謝の記録が、あなたの日常に小さな光を灯し、出来事への向き合い方を穏やかなものに変えていくことを願っています。